ヘソの形と東洋医学

/ 東洋医学, 健康

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鍼灸や漢方などの東洋医学では、お腹の状態を触れて診ることがよくあります。
内科的な状態の把握だけでなく、整形外科的なもの、例えば肩こりや腰痛などでもお腹の状態は重要です。

私も、施術のときにはお腹を必ず確認します。
このとき胃腸のことを聞くことも大事なのですが、腹診といってお腹の筋肉や皮膚、音などをお腹に触れることで確認します。
腹診では本当に様々なことが分かるのですが、しっかりと勉強しないと理解が難しいです。

今回は、この腹診の中でも五臓と関連の深い腹診をご紹介いたします。


●難行式腹診

今からお話する腹診は、難経という書物に記載されていることから、難経式腹診と言われることがあります。
難経式腹診は、五臓とお腹の状態を結びつけていて、お腹を軽く押したときの硬さや痛みを確認します。
その「硬さ、痛みのある場所がどこか」によって、どの五臓に問題があるかを特定するという方法です。

五臓の配当がされている場所は、ヘソを中心として左が肝上が心右が肺下が腎、そしてヘソの辺りが脾となっています。
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例えばヘソの左側の辺りを押さえてみて硬さや痛みがある場合は、肝に異常が出ていると考えられるため、肝を助けるような養生をすればよいと考えることができますよね。


●もっと腹診を分かりやすくしてみる

難行式腹診は比較的に分かりやすい部類に入ります。
それでも「どのくらい押したらいいのか」「硬さの違いが分かりづらい」などの難しさがあります。
そこで、もっと簡略化して分かりやすくしてみましょう。

チェックしていただきたいのはヘソの形です。
例えばヘソが雫のような形をしていたとします。
これはヘソより上の腹筋の緊張が強く、逆にヘソより下の腹筋の緊張が弱い状態です。
ヘソより上の筋肉の緊張が強いため、ヘソが上方向に引っ張られてしまい雫のような形になっています。
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つまりヘソより上が固くなっていて、押すと痛みを伴う可能性が高いということです。

また、仰向けになってヘソの写真を撮ってみて下さい。
このときヘソが正中線上にありますか?
もし右どちらかに偏っているようであればヘソより右側の、左に偏っているようであればヘソより左側の腹筋が固くなっている状態です。
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この方法は見た目だけで分かるようになっていますが、簡略化しているのであくまで指標として考えて下さい。



さて、腹診とヘソの形の関係性をお話しました。
普段の施術では、複雑な診察方法を複数組み合わせて判断しています。
しかし、こうした自分でも分かる方法があれば、「肝が弱っているから、少し肝の養生をしてみよう」というように、健康を保つ手助けができるかもしれません。
また機会があれば別の診察方法もご紹介できればと思います。



当院では、経絡を用いた全身調整の鍼灸施術で自律神経を調整し、快適に過ごすお手伝いをさせていただきます。
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