身体のイメージと痛み①
こんな経験をしたことある方は多いのではないでしょうか?
- ケガ等で身体を痛めたあと、身体の動きが以前と違う。
- 治療やリハビリを受けたのに、左右で動きが違う気がする。
- ちゃんと治ったはずなのに動かすと痛い
これにはちゃんとした理由があるのです。
今日はガッツリ西洋医学のお話です。
専門的な話も多く、少し難しい内容のため2回に分けて投稿しようと思います。
まず、今日の話の前提として、「運動」とはスポーツというわけではなく、身体を動かす動作すべてのことだと認識してください。
さて冒頭のことについてです。
先に答えを言ってしまうと、身体イメージと運動イメージのズレが原因で起きている場合が非常に多いです。
これだけだと「どういうこと?」ってなってしまうので詳しく説明していきますね。
ただ病院勤めの医療従事者でも知らなかったり理解することが難しかったりする脳神経学の分野が含まれるので、重要なところをかいつまんで、できるだけ分かりやすく説明したいと思います。
●運動はどうやって起こるのか
今回のことを説明するにあたって、人はどうやって身体を動かしているのかということが大事になります。
知っている方も多いとは思いますが、脳からでた電気信号が神経を伝って筋肉を収縮させることで身体が動きます。
では例えば目の前にテーブルがあって、テーブルにガラスのコップが置いてあり、そのコップを手で持つという運動を例にしてみます。
この時、脳は「肩はこのくらい動かす信号を送って、肘はこのくらいの信号を送って、手首と指は…」という指示は送っていません。
実は脳は「そこにあるコップを手で持つ動きをする信号を送ろう」という指示を送っているのです。
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特に普段よくする運動に関しては、アプリのショートカットのようになっていて一瞬でできるようになっています。
「脳ってもっと複雑に動いてるんじゃないの?こんなにテキトーなの?」と思われるかもしれませんが、本当にこうなっています。
●身体イメージと運動イメージ
運動のときにどういった信号を送るかは先ほどの「そこにあるコップを手で持つ動きをする信号を送ろう」といった通りですが、この信号を送るために必要なのが身体イメージと運動イメージです。
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身体イメージ
脳内にある自分自身の身体のイメージ(今自分の身体がどうなっているかを想像したときに思い浮かべるイメージ)。
腕や脚の長さはどうなっているのかなど身体の形や輪郭はどうなっているのか、手や足はどこにあるのかなど身体の各部位はどの位置にあるのかといった身体の状態のイメージ。
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運動イメージ
いわゆるイメージトレーニングのように、脳内に想起される次に行う運動のイメージ。
身体イメージを素に作られる。
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運動時には、一瞬で身体イメージを素に運動イメージを作って、その運動イメージをもとにして「こう動け」という信号が脳から出ています。
身体を動かすことって思ってた以上に複雑ですよね。
次回は、実際に身体を動かすときにこのイメージがどのような影響を与えてしまうのかについてお話しようと思います。
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